<登山でのストックの基礎知識>
👉ストックの効果と選び方
👉ストックの上手な使い方
ストックの事前チェックポイント
■ストックの効果→特に下山で効果を発揮。
■ストックの種類とおすすめの種類→I型2本のすすめ
■ストックを使う場面→使用を避ける場面
■ストックの効果
ストック(又はトレッキングポール)は、上手に利用することにより、より登山を快適にし、疲労しにくくするというメリットがある。
膝に不安のある方や体力に自信のない方にも有用なのはもちろん、そうでない方でも、特に下山のときには膝に負担を軽減し、余裕を持って歩く手助けとなる。
ただし、ストックはあくまでも補助的な道具なので、頼りすぎは禁物。
ストックを使うことによる効果は、以下のことがあげられる。
・歩いているときのバランス確保
・歩く時の推進力
・下りのときの着地の衝撃力の吸収(膝への負担を軽減)
■ストックの種類とおすすめのストック
ストックは、持ち手がTの字型のものと、スキーのストックのように持ち手がI型のものとがある。
通常T型は1本で、I型は2本で使用する。
T字タイプは下りのときには効果を発揮するが、上記に挙げた効果をフルに発揮するためには、I型型を2本で使用するのがよい。
長さの調節方法も、何種類かあり、レバーロックで止めたり緩めたりするタイプ、回して調節するスクリュー式、折り畳み式など。雪山では調節部分が凍り付き動かなくなることもあり、レバーロック式がおすすめ。
■ストックの使用を避けた方がよい場面
ストックの先には、危険防止のためカバーがあり、使用しないときは必ずカバーを取り付けておく。
使用するときは、基本的にはカバーを取るが、木道などでは登山道を傷つけない配慮から、カバーを付けたまま使用することを心得ておこう。また、岩場やクサリ場などでは両手をあけておいた方がよいのでストックの使用は避けよう。
ストックの使い方のポイント
■ストックの持ち方の注意ポイント
■ストックの適正な長さ
■ストックを使った歩き方
I型タイプを2本で使用する場合の使用方法
■ストックの持ち方
ストックの持ち手には、ストラップが付いていて、ストラップに下から手を通してグリップを握るのが基本。ストラップに手を通すのは、グリップを放しても落下しないということと、グリップを強く握らなくても、手首が安定しストックを操りやすいというメリットがあるから。
但し、デメリットとしては、転倒したときにストックから手が外れず、思わぬケガをする危険性があるので、不安な方はストラップに手を通さずにグリップを握ってもよい。
下りでのストックの握り方は、グリップを上から抑えるように持つ方法もある。この方が下への力を抑えるのに効果がある。
■ストックの長さ
ストックの長さは、平らな道でグリップを握ってストックの先を地面につけたときに、ひじが90度ほどになるのが基本。登りのときは、それよりやや短くし、下りのときは反対に長くすると使いやすい。
■ストックを使った歩き方
ストックと足の運びは手の運びと交互になるように、右足が前のとき、ストックを握る左手が前にくるようにする。ポールの運びがやや先にでる感じになるが、このときあまり前に突きすぎないように注意する。
2本のストックは、ハの字やVの字にならないよう平行に保つようにする。
ストックを使用しない場面では、短くしてリュックに取り付けるが、手に持つときは、短くしたストックの中ほどを持つようにする。
長持ちさせる秘訣
■メンテナンスのポイント→使用後は毎回連結部を外し内部を乾かす。
■長持ちさせるメンテナンスのポイント
最後にストックのメンテナンスについてふれておく。
ストックはお手入れをしないと、意外にすぐに使えなくなってしまう。だいたい連結部分がイカレ、長さ調節ができなくなってしまう。なのでストックの使用後は、必ずメンテナンスを心掛けたい。
使用後のお手入れは以下のとおり。
1. トレッキングポールの連結部を外し、シャフトごとに分解する。
2. 乾いた布で水気や汚れをふき取る。
3. 風通しのよいところで、そのまましばらく放置し、内部をしっかり乾燥させる。
シャフト内部に入った汚れや水分を、使用のたびに細目にきれいにしておこうということだ。
雨が降られなくても、山の中では湿気があり、水分がシャフト内部に侵入している可能性があるので、そのままでの放置は避けたいもの。これが長持ちさせる秘訣だ。
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