初冬・残雪期登山基本装備

雪山入門者のための基本装備について


初冬・残雪期登山の基本装備


初冬(11月~12月上旬)及び残雪期(八ヶ岳の場合3月下旬~5月上旬)の軽アイゼンでの日帰り登山を想定した基本装備について紹介します。

初冬はより冬山装備に近く、残雪期は夏山装備に近くなる傾向にあります。

 

夏山の登山基本装備についてはこちら

本格的な雪山登山の基本装備についてはこちら

 

※左端の印は優先度を示す。

◎絶対に必要  〇必要  △有れば便利

 

<装備>

◎帽子

寒さ対策として、耳まで覆う保温性の高いニットキャップ。

4月中旬以降の残雪期では通常の帽子でも可能。

 

◎手袋

防水性のアウターと保温性のインナーの組み合わせ。一体型のものでも可。残雪期の雪は湿っているので濡れ対策として予備の手袋も用意したい。

 

◎ウェア

ウェアは、夏山と同様、レイヤリング(重ね着)の考え方が重要。アウターレイヤー・ミドルレイヤー・ベースレイヤーの3層構成が基本。アウターは防水性、透湿性を備えたものであれば冬用のアウターでなくてもレインウェアの上下でも可能。

レイヤリングについてはこちら

 

◎登山靴

冬山用登山靴があればそれにこしたことはないが、夏用登山靴でも防水透湿性のあるハイカットのものであれば可。軽アイゼンはどんな靴でも装着可能。

 

◎靴下

厚手のもので、透湿性のあるウール素材など。予備も持参したい。

 

◎リュック

夏山と兼用で可。ストックを外付けできるものがよい。

 

◎サングラス

紫外線対策として、雪面から照り返す紫外線が夏山以上に強いので必須アイテム。

 

〇スパッツ

靴の中への雪の侵入を防ぎ、防水・保温効果を高めるアイテム。特に残雪期はズボン裾の汚れを防ぐ。夏山用のものでも可。

 

〇ストック

歩行のバランスや衝撃を和らげ、歩行の推進力を補強する役割があるが、雪山では雪に足をとられので夏山より必要度合いは高まる。ストックはI型の持ち手のもの2本が基本。ストックの先が雪に沈まないようにバスケットを装着する。 

(当ガイドプランでは無料レンタル可能)

雪山装備 ストック
I型ストック
雪山装備 ストック
雪用バスケット

〇アイゼン

登山道の凍結や積雪の斜面では軽アイゼン(6本爪以上)が役に立つ。軽アイゼンは通常の登山靴であれば装着可能。

(当ガイドプランでは無料でレンタル可能)

 

 

<持ち物>

◎水分

冬はお湯やお茶など温かい飲み物の方がよい。保温性の高いテルモスや水筒などに入れて持参。

※水は夏山と同様の量を考える。

必要な水分量はこちらを参照

※初冬はペットボトルのまま持参すると凍ってしまう場合があるので注意。

◎行動食(携行食)

夏期と同様。但し、初冬はおにぎりなどは凍ってしまう場合があるので、パンやカロリー食、お菓子(特に甘いもの)などを携行。積雪があると座ってゆっくり休憩をとることが出来ないので火器は使わずに素早く摂取できるものを用意することを心掛けたい。

必要な栄養摂取量はこちらを参照

〇非常食

もしもの時に備えた食事で、例えばカロリー食など。

◎ヘッドランプ

夏山同様に必須アイテム。特に初冬は日が短くなるので要持参。

◎レインウェア

初冬、残雪期登山でも必須アイテム。

〇リュックカバー

リュック備え付けの場合は不要。強風の場合は、リュックカバーが風の抵抗を受けて危険な場合もあるので、リュックの内側から防水する防水袋の方が望ましい。

ラジオ

△ ゴミ袋

〇 タオル

〇 ティッシュ 

〇 健康保険証コピー

〇 救急医薬品

〇 日焼け止め  

特に残雪期の紫外線対策は、夏山以上に必要。

△時計

防水タイプで標高表示できればなおよい。

△ カメラ

〇携帯電話

〇地図・コンパス

積雪により登山道がわかり難かったり、道標が埋もれていることもあり、夏山以上に必要性が高い。

※地図・コンパスの必要性については、「GPS時代の読図」を参照。