<こんな方におすすめ>
■忙しくてなかなか山に行けない方
■低山から大きな山を目指す方
■すぐバテて、休み休みでないと登れない方。
■コースタイムで歩けない方
■より楽に、より早く歩きたい方
■雪山登山を目指している方、又は雪山登山を継続したい方。
前項「登山に効果的なトレーニング法」では、「登山のために最もよいトレーニングとは登山そのものである。」ということを紹介した。可能な限り山に足を運び、高い頻度で山登りすることが登山体力を身につける秘訣である。月1回程度ではなかなか登山体力は身に付かない。最低でも月2回、欲を言えば3-4回行けることが理想ではある。
しかしながら仕事や社会生活に忙しくそうそう山には行けないという方も多いことと思う。その場合は、登山の合間に下界でのトレーニングで補強するしかない。
登山は、坂道を重い荷物を背負って登り降りする特殊な運動。平坦な道をウォーキングするだけでは登山体力は養われない。
登山をしていて疲れて歩けなくなる(又は一定のペースで歩けなくなるのは)、血液中に乳酸が蓄積されキツイと感じるようになる。この乳酸が発生する限界(又はキツイと感じる限界)はトレーニングによって改善することができる。
この改善に最も手軽にでき効果が期待できるトレーニングは、ジョキングだ。ジョギングはすべてのスポーツの基礎体力を養うことに役立つと言われるが、登山においても例外ではない。山を歩いて登下降する負荷は、平地を走る負荷に相当する。
ではどのくらい走ればよいのか(走る強度、1回に走る時間、走る頻度)が問題になる。これはその人の体力や登山の頻度とも関係してくる。
一般的に走る強度は、キツイと感じる少し手前くらいの速さで、30分~1時間が目安になる。最初は20分でもよいのでゆっくり走ることからはじめ、回数を重ねるうちに、少しずつ時間を増やし、走る速さも早めて行けばよい。
走る頻度は、登山の頻度とも関係し、登山頻度が高い人はトレーニングの回数も少なくて良いが、登山頻度が少ない方は、トレーニングの頻度を高める必要がある。例えば、6時間の登山を月に2回の頻度で実施している場合は、ジョギングは週3回程度でもよいが、月に1回しか登山をしていない場合は、週に4-5回程度は行うことが求められてくる。
だまされた思って3ヶ月ジョキングを継続してみてほしい。きっと効果が感じられることだろう。
<こんな方におすすめ>
■下りが苦手な方
■登山をすると膝が痛くなる方
■筋力が低下したなと感じる高齢者の方
■テント泊や縦走登山などよりハードな登山を目指す方
■雪山登山を目指している方、又は雪山登山を継続したい方。
ジョギングは持久力と基礎体力向上には効果があるが、それだけでは登山に適した筋力強化には不十分である。
登山は重い荷物を背負って、坂道を登下降する運動。そうした運動に効果を発揮するための筋力を鍛える必要がある。
筋力トレーニングは、重い荷物を持ちあげる、着地衝撃を和らげる、バランス能力の向上、敏捷性、疲労の軽減、持久力の向上といった様々な波及効果が期待できる。筋力トレーニングは、筋力が低下する中高年者こそ積極的に取り組まれることをおすすめする。
トレーニング法は、ジムやマシンを使わなくても、自重トレーニング(自身の体重を負荷として行うトレーニング)がいつでもどこでも手軽にできるので長続きする。
登山で一番使う筋肉は、やはり足の筋肉で、特に大腿四頭筋(太もも)を鍛えることが大切。大腿四頭筋は登りや下りでも使用し、膝関節を保護する能力(膝関節痛の予防・改善)を有する。
この大腿四頭筋を鍛えるトレーニングの代表格は、
・スクワット(膝を曲げるのは90度まで)
・スクワットがキツイ場合は、椅子に座って膝の曲げ伸ばしからはじめてもよい。
次に鍛えたいのが下腿三頭筋(ふくろはぎ)で、岩場などでつま先立ちするような場面で使用する。
下腿三頭筋を鍛えるトレーニングとしては、
・かかと上げ
その他、バランスや姿勢の維持、重い荷物を背負うのに使う筋肉としては腹筋がある。
・上体起こし
それぞれ回数は、20-30回ワンセットで3セット、週に2-3回行う。
筋力トレーニングは、正しいフォームで、ゆっくり、呼吸をしながら行うのがコツだ。
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