北アルプス・燕岳雪山コース情報

北アルプスの雪山デビューコース

雪山初心者にとっては、北アルプスの雪山はハードルが高いが、３月下旬以降の残雪期であれば、それも夢ではない。燕岳もそのうちのひとつだ。燕岳は、天候に恵まれれば、北アルプスの雪山デビューの山として人気が高く、ＧＷ頃まで雪山登山が楽しめる。

今回紹介するのは、中房温泉の登山口を出発点に燕岳を往復するコース。

登山口から北アルプス三大急登のひとつ、合戦尾根を登る。合戦尾根はジグザグの道が合戦小屋まで続く。この時期は、はじめ登山道には雪は少ないが、徐々に残雪を踏むようになり、合戦小屋あたりから積雪も豊富になる。

合戦小屋から急斜面を登ると、合戦沢の頭に出て、傾斜は緩むが、森林限界を越え吹きさらしの稜線となる。

燕山荘の手前で夏道は北東斜面をトラバースするが、積雪期は急な尾根上を直登する。燕山荘のある主稜線にでると展望が開け、岩の尖塔をまとった燕岳の姿がよく見える。中房温泉から燕山荘まで約５時間の行程で、燕山荘から燕岳山頂までは約３０分。

積雪期の燕岳登山は、燕山荘に泊り、燕岳を往復するのが一般的。

主稜線からは槍ヶ岳をはじめ、表銀座縦走路の山々をのぞむことができる。

＜コースデータ＞

コース：中房温泉～（3時間30分）合戦小屋～（1時間30分）燕山荘～（30分）燕岳山頂～往路下山

コースタイム：登り５時間３０分、下山３時間２０分

高低差：中房温泉（1450ｍ）、燕岳山頂（2763ｍ）、高低差１３００ｍ　

アドバイス：

・合戦小屋から上部では天候判断が求められる。

・下山時、視界が悪い時は合戦の頭からの下りで、支尾根に引き込まれないよう注意。

アクセス：中房温泉までは、安曇野ＩＣから約60分、穂高駅からタクシー又は４月下旬からは定期バスで約40分。