八ヶ岳のおすすめの池めぐりコース
北八ヶ岳ロープウェイ利用、北横岳周辺の5つの池をたどる。
![八ヶ岳 池めぐり 登山 コース ガイド](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=612x10000:format=jpg/path/s3190c18581f6155d/image/i12861afaf67c8ca9/version/1687170014/%E5%85%AB%E3%83%B6%E5%B2%B3-%E6%B1%A0%E3%82%81%E3%81%90%E3%82%8A-%E7%99%BB%E5%B1%B1-%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9-%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89.jpg)
八ヶ岳には火山の痕跡ともいえる大小さまざまな火山湖(池)が点在していおり、北八ヶ岳の特徴的な景観をつくりだしている。
今回紹介するのは、北横岳周辺の5つの池を辿るもの。七ツ池、血ノ池、亀甲池、双子池、雨池とそれぞれ個性のある池をめぐる周回コースだ。
火山地形の痕跡をたどる北八ヶ岳らいし森と湖をめぐる静かな山旅
坪庭~北横岳~亀甲池
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このコースの起点は北八ヶ岳ロープウェイ(ピラタス蓼科スノーリゾート)となる。コース途中には、北横岳ヒュッテや双子池ヒュッテといった山小屋がある。
北八ヶ岳ロープウェイで山頂駅を降りると目の前に縞枯れ現象で知られる縞枯山、八ヶ岳唯一の活火山 北横岳、そして溶岩台地の坪庭が広がる。
まずは坪庭を経由して北横岳の登山道に入る。
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最初の池は、北横岳ヒュッテの向かい側に登山道を外れて5分ほど下ったところにある「七ツ池」。七つの池が点在するといわれるが、見られるのは2つだけ。大きい奥にある2つ目の池まで足をのばしてみよう。
今回のコースで唯一登る山は、双耳峰の標高2500mほどの北横岳。南峰、北峰からの眺望を楽しみたい。
北横岳へのコースの詳細はこちらをご覧ください。
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北横岳の南峰から北峰に向かう道は、火口の縁で、いわゆる「お鉢」の一部にあたる。北峰からは左側(西側)に火口跡を覗き見ることが出来る。火口の底には春から夏には水をたたえ、秋には涸れてしまう2つ目の池「血ノ池」がある。
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北横岳までは登山者が多いが、その先は急に登山者はいなくなりここからが本コースの本番、静かな北八ヶ岳へといざなう。
北横岳の北峰山頂では登山道が分岐し、亀甲池方面の左手のガレ場を下っていく。すぐに樹林帯に入り、急な斜面をジグザグに下ること約1時間、傾斜が緩むと目の前に亀甲池が見えてくる。
亀甲池を左側(北側)にまわり込むように進む。池の畔でのんびりと休憩するのもよいだろう。
亀甲池~双子池~雨池
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亀甲池の分岐点を双子池方面に進み、亀甲池をあとにする。亀甲池からは谷地形の登りとなる。
亀甲池から双子池の間は特に北八ヶ岳らしい苔生した森が印象的なところ。深い森の中に身をおく至福の時を楽しみたい。
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登りから下りに転じしばらく行くと双子池(雌池)にでる。双子池はその名の通り、雌池と雄池に分かれていて、雌池のほとりにはキャンプ指定地(双子池ヒュッテテント場)がある。
雌池の左手(西側から北側)に池沿いの道を進み、池を半周ほどすると双子池ヒュッテにでる。 ヒュッテの先に雄池が広がっている。
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双子池ヒュッテでひと休みした後、ヒュッテの裏手にある林道(大石川林道)を雨池方面へと進む。
林道を緩やかに上がり、右に折れると「通行止め」の看板があり、左の迂回路に入る。(大石川林道の途中で崩落があり通行不可のため、迂回路が設けられている。)
林道をしばらく下っていくと、橋を渡った先の右側に雨池に向かう登山道がある。
登山道ははじめ急な登りだが、すぐに緩やかな登りが続くようになる。登山道に入って約1時間、下りに転じると目の前が開け大きな池が視界に飛び込んでくる。本コースの最後の池「雨池」だ。
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池の畔は、恰好の休息の場所。池を眺めながらのんびりできるおすすめの場所だ。
山口耀久著「北八ツ彷徨」の中では、この雨池にイカダを浮かべて遊ぶ様が描かれている。古き良き時代ののどかな風景が蘇る。
雨池~坪庭
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雨池には周回路が付いていて、時間があれば一周してみるのもいいだろう。(一周約一時間ほど)
コースは、雨池の周回路を北側から西側へ1/4周し、指導票に従い、池から遠ざかる道をひと登りすると、再び大石川林道にでる。
林道を右方向にしばらく歩いていくと、左手に登山道があり、これを登っていく。
![八ヶ岳 池めぐり 登山コース ガイド](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=306x1024:format=jpg/path/s3190c18581f6155d/image/if34ab02cd5020fe4/version/1688462682/%E5%85%AB%E3%83%B6%E5%B2%B3-%E6%B1%A0%E3%82%81%E3%81%90%E3%82%8A-%E7%99%BB%E5%B1%B1%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9-%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89.jpg)
針葉樹の樹林帯の道は、大きな岩がゴロゴロしていて、その上を渡り歩くように進む。歩き難いが30-40分も登れば、雨池山と縞枯山の鞍部の雨池峠にでる。
ここからは、視界が開け広々とした平らな道を縞枯山荘の前をとおり、坪庭を右手にロープウェイの山頂駅へと戻っていく。
八ヶ岳の火山湖
![八ヶ岳 池巡り コース ガイド](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=306x1024:format=jpg/path/s3190c18581f6155d/image/i29d8a571c63d1613/version/1688462682/%E5%85%AB%E3%83%B6%E5%B2%B3-%E6%B1%A0%E5%B7%A1%E3%82%8A-%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9-%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89.jpg)
火山湖とは、火山活動によってできた湖(池)で、火口に水が溜まってできた火口湖、火山活動によってできた凹に水が溜まったカルデラ湖、火山体の崩壊や溶岩流などにより川がせき止められてできた堰止湖などがある。
八ヶ岳で最大の「白駒池」は、火山噴火によって源流がせき止められたできた堰止湖だ。「亀甲池」や「双子池」もこの部類ようだ。双子池ははじめひとつの池だったが、溶岩流によって今の雄池と雌池に二分したとされる。血ノ池は火口に水が溜まったもの。雨池や七ツ池は噴出口や溶岩流の窪地に雪解け水や雨水が溜まったもので、池に流れ込む沢はないので涸れることもある。雨池は、まさに雨がつくった池、自然の巨大な水たまりであることからこの名がついた。
コース図
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=402x10000:format=png/path/s3190c18581f6155d/image/iada5b29597f922f4/version/1688463253/image.png)
コース断面図
※最高点は北横岳・北峰/3キロ手前が亀甲池、4キロ付近が双子池、7.5キロ付近が雨池、最低点は林道から雨池への登山道に入る分岐点
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/s3190c18581f6155d/image/i83bbf90d3bb45adb/version/1688463288/image.png)
<コースデータ>
コース:北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅~(70分)七ツ池~(20分)北横岳・北峰~(60分)亀甲池~(40分)双子池ヒュッテ~(80分)雨池~(80分)雨池峠~(20分)山頂駅
コースタイム:全行程 6時間10分
距 離:約10.5㎞
高低差:北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅(標高2230m)、最高点:北横岳・北峰(標高2480m)、最低点:林道から雨池への分岐(1920m)、標高差560m
山小屋:北横岳ヒュッテ、双子池ヒュッテ
水場:無し(山小屋で要購入)
ガイドからのアドバイス:山小屋の営業状況は事前に要確認。
・北横岳から先は登山者が少ないため、初心者の方はコースに詳しい人との同伴をおすすめする。
・北横から亀甲池の下りは、段差が大きいところもり歩き難いところもあるので時間に余裕をみたい。
・大石川林道は途中が通行止めになっているため、迂回路の標識を見落とさないよう注意。
・林道から入る雨池への登山道は、途中道が不明瞭な箇所があり、赤布(ピンクテープ)を見落とさないよう注意。
・高低差はそれほどでもないが、距離は長い。体力に自信のない方は、双子池ヒュッテに1泊して2日間で歩くのがよい。
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